医療脱毛が初めてという方には、施術に用いられている「脱毛機器」の種類がどれも同じに見えたりしませんか?
実は脱毛機に搭載されているレーザーの種類や脱毛方式の違いで、施術中に感じる痛みの程度や脱毛効果の見え方が変わってきます。
加えてレーザーの種類には、それぞれで得意とする毛質・肌質があります。
そこで今回は脱毛機に搭載されているレーザーの種類から脱毛方式、施術に適した脱毛機器の選び方をご紹介します。
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目次
医療脱毛で使用される2種類の脱毛方式
医療脱毛では、主に「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類の脱毛方式の中から1つを選択して、脱毛施術を実施します。
熱破壊式脱毛方式
「熱破壊式」は高出力の熱エネルギーを瞬時に照射して、毛の元になる「毛母細胞」とそこに栄養を運ぶ「毛乳頭」の2つにアプローチをかけます。
照射されるレーザーは毛が持つメラニン色素に反応して照射され、発毛組織であるこの2つを破壊します。
主に、メラニンが多く含まれている太くて色濃い毛を処理することを得意としています。
それゆえ、メラニンが少ない産毛や細い毛の処理には向きません。
また日焼け肌や色黒、黒ずみがある肌の部位処理では、レーザーを誤射する可能性もあるので使用されません。
レーザー処理を受けた毛は、おおよそ1~2週間以内に抜け落ちます。
蓄熱式脱毛方式
「蓄熱式」は、低出力の熱エネルギーを「バルジ領域」という発毛を促す発毛組織にじっくり照射して、アプローチをかけていきます。
蓄熱式も熱破壊式同様、毛が持つメラニンに反応して照射します。
ただしこちらの場合は、メラニン反応が薄い「産毛」や「細い毛」にも対応しています。
さらに低出力をじっくり照射するので、日焼け肌や色黒、黒ずみがある肌など、レーザーが反応してしまう肌を持った方にも使用できます。
レーザー処理を受けた毛は、おおよそ2~4週間以内に抜け落ちます。
【脱毛方式のまとめ】
脱毛方式 | 熱破壊式 | 蓄熱式 |
---|---|---|
アプローチする組織 | 毛母細胞 毛乳頭 |
バルジ領域 |
反応する毛質 | 色濃く太い毛 | 色濃く太い毛 産毛・細い毛 |
日焼け肌への照射 | × | 〇 |
施術中の痛み | 強い | 弱い |
医療脱毛で使用される医療レーザー脱毛の種類
ここでは医療脱毛で使用される脱毛機器に搭載されているレーザーの種類を解説します。
アレキサンドライトレーザー
「アレキサンドライトレーザー」は、後述するレーザーの中でも最も短い波長755nmのレーザーで毛が持つメラニン色素への反応に優れています。
「メラニン色素への反応に優れている」ということは、メラニン色素を多く含んでいる色濃く太い毛への反応が優れているので、剛毛や超毛などの悩みで脱毛を始めたいという方におすすめのレーザーです。
その一方でメラニン色素が薄い産毛や細い毛には、反応しにくいという弱点を抱えています。
またこのレーザーは、主に「熱破壊式」の脱毛方式を採用している脱毛機器に搭載されています。
【アレキサンドライトレーザーの特徴:熱破壊式】
波長の長さ | 755nm |
---|---|
脱毛方式 | 熱破壊式 |
メラニンへの反応 | 〇 |
向いている毛質 | 色濃く太い毛 |
向いていない毛質 | 産毛や薄毛 |
向いている肌質 | 普通肌 |
向いていない肌質 | 日焼け肌・色黒い肌 |
施術中の痛み | やや強い |
ダイオードレーザー
「ダイオードレーザー」の波長は、3種類のレーザーの中では中間(約800~940nm)に位置する最もバランスが取れたレーザーです。
当レーザーはアレキサンドライトレーザー同様、メラニンを多く含んだ色濃く太い毛に反応するほか、メラニンが少ない産毛や細い毛にも反応してレーザーを照射します。
ただし、より深いところから生えている毛に対するアプローチを苦手とします。
またダイオードレーザーは、そのバランス性から熱破壊式と蓄熱式の脱毛方式で使用されています。
【ダイオードレーザーの特徴:蓄熱式】
波長の長さ | 800~940nm |
---|---|
脱毛方式 | 蓄熱式 |
メラニンへの反応 | 〇 |
向いている毛質 | 色濃く太い毛 産毛や薄毛 |
向いていない毛質 | なし |
向いている肌質 | 普通肌 日焼け肌・色黒い肌 |
向いていない肌質 | なし |
施術中の痛み | 弱い |
【ダイオードレーザーの特徴:熱破壊式】
波長の長さ | 800~940nm |
---|---|
脱毛方式 | 熱破壊式 |
メラニンへの反応 | 〇 |
向いている毛質 | 色濃く太い毛 産毛や薄毛 |
向いていない毛質 | なし |
向いている肌質 | 普通肌 |
向いていない肌質 | 日焼け肌・色黒い肌 |
施術中の痛み | 弱い |
ヤグレーザー
「ヤグレーザー」は、3種類のレーザーの中でも最も深い皮下組織にある毛根や毛乳頭に脱毛効果を働きかけられます。
施術では、ほか2種類のレーザーを用いても抜けなかった深部にある毛や、「硬毛化」など毛質の状態が変化した毛を処理する目的で使用されます。
メラニン色素に反応しにくい特徴を持っているので、日焼け肌や色黒い肌をした方でも脱毛ができます。
またヤグレーザーは単体で使用される機会よりも、アレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーと併せて使用される機会の方が多いです。
いわば、縁の下の力持ち的ポジションにあるレーザーです。
【ヤグレーザーの特徴:熱破壊式】
波長の長さ | 1064nm |
---|---|
脱毛方式 | 熱破壊式 |
メラニンへの反応 | 〇 |
向いている毛質 | 色濃く太い毛 産毛や薄毛 硬毛化した毛 |
向いていない毛質 | なし |
向いている肌質 | 日焼け肌・色黒い肌 |
向いていない肌質 | なし |
施術中の痛み | 強い |
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医療脱毛で使用される代表的な脱毛機器の特徴
ここでは前節でご紹介した3種類のレーザーが搭載されている代表的な脱毛機をご紹介します。
アレキサンドライトレーザー搭載の脱毛機器
アレキサンドライトレーザーを搭載した脱毛機は主に、「ジェントルレーズ」、「ジェントルレーズプロ」、「ジェントルマックスプロ」、「クラリティツイン」などがあります。
その中でも使用率が高いのが「ジェントルレーズプロ」という脱毛機器です。
ジェントルレーズプロの特徴
搭載されているレーザー | アレキサンドライトレーザー |
---|---|
脱毛方式 | 熱破壊式 |
波長深度 | 755nm |
冷却システム | あり |
照射サイズ |
標準ハンドピース:直径6~18mm |
得意な毛質 | 色濃く太い毛 |
不得意な毛質 | 産毛や細い毛 |
得意な肌質 | 普通肌 |
不得意な肌質 | 色黒い肌・日焼け肌 |
施術中の痛み | やや強い |
「ジェントルレーズプロ」は、ジェントルレーズシリーズの3世代目に当たる脱毛機です。
アレキサンドライトレーザー搭載で、メラニンが多く含まれている色濃く太い毛に反応して毛根・毛乳頭を破壊します。
主に、両脇脱毛やVIOラインなどの部位に生えている毛の脱毛に向いています。
熱破壊式脱毛方式を採用しているため、施術中の痛みは強いです。
しかし冷却システム搭載ゆえ、照射後の痛みを緩和してくれます。
ダイオードレーザー搭載の脱毛機
「ダイオードレーザー」は前節でもご紹介したように、3種類のレーザーの中で最もバランスが取れた性能を有しています。
あらゆる毛質・肌質への適応に施術中の痛みが少ないなど選り取り見取りに機種が出ています。
代表的な脱毛機器は、主に「ソプラノチタニウム」や「クリスタルプロ」、「ラシャ」などがあります。
いずれも蓄熱式または熱破壊式のどちらかを採用しているものが多いです。
しかしダイオードレーザー搭載の機器の中には、両脱毛方式をボタン1つで切り替えできるものもあります。
それが「メディオスターNext Pro」です。
メディオスターNext Proの特徴
搭載されているレーザー | ダイオードレーザー |
---|---|
脱毛方式 | 蓄熱式/熱破壊式 |
波長深度 | 808nm/940nm |
冷却システム | あり |
照射サイズ |
3種類のハンドピース使用 |
得意な毛質 |
色濃い太い毛 |
不得意な毛質 | なし |
得意な肌質 |
普通肌 |
不得意な肌質 | なし |
施術中の痛み | 弱い |
「メディオスターNeXT PRO」は、メディオスターシリーズの上位機種に当たります。
その特徴は、利用者の毛質・肌質を問わず利用できるという点です。
この点を活かしているのが、「ダイオードレーザー」が持つ照射深度とメラニンへの反応性能です。。
またボタン1つで蓄熱式・熱破壊式の切り替えができるので、部位に応じた適切な対応ができるのも当脱毛機器の魅力です。
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ヤグレーザー搭載の脱毛機
ヤグレーザーを単体で搭載している脱毛機は少なく、大半がアレキサンドライトレーザー搭載の脱毛機やダイオードレーザー搭載の脱毛機のサブレーザーとして搭載されていることが多いです。
当レーザー単体で搭載している機種の中でも、代表的なものが「ジェントルヤグ」という脱毛機器です。
ジェントルヤグの特徴
搭載されているレーザー | ヤグレーザー |
---|---|
脱毛方式 | 熱破壊式 |
波長深度 | 1064nm |
冷却システム | あり |
照射サイズ | 1.5~18mm |
得意な毛質 | 色濃く太い毛 皮下深部にある毛 剛毛・硬毛化した毛 |
不得意な毛質 | 極端に色が薄い産毛や細い毛 |
得意な肌質 | 日焼け肌・色黒い肌 |
不得意な肌質 | なし |
施術中の痛み | 強い |
「ジェントルヤグ」は、最も深いところまで高出力のレーザーを照射するので、皮下深部に生えているムダ毛や抜けにくかったムダ毛の脱毛に適しています。
主に、VIOラインや両脇脱毛の場で使用されることがあります。
またヤグレーザーは皮下深部にある毛が持つメラニンに反応を示すので、日焼け肌や色黒い肌をした方でも安心して脱毛ができます。
ただし深部までレーザーを届けるため、常に高出力の波長を照射します。
なので、施術中の痛みが強いという欠点を抱えています。
その欠点をカバーするために冷却システムを搭載しています。
2種類以上のレーザーを同時照射できる脱毛機
脱毛機器の中には、2種類以上のレーザーを同時に照射できるものもあれば、ボタン1つで種類を切り替えられるものなどがあります。
加えて、3種類のレーザーを同時照射できる脱毛機器もあります。
それが「ソプラノアイス・プラチナム」です。
ソプラノアイス・プラチナムの特徴
搭載されているレーザー | ダイオードレーザー |
---|---|
脱毛方式 | 蓄熱式 |
波長深度 |
アレキサンドライトレーザー:755nm |
冷却システム | あり |
得意な毛質 | 色濃く太い毛 産毛や細い毛 |
不得意な毛質 | なし |
得意な肌質 | 普通肌 日焼け肌・色黒い肌 |
不得意な肌質 | なし |
施術中の痛み | 弱い |
「ソプラノアイス・プラチナム」は、ソプラノアイスシリーズの3世代目に当たる脱毛機器です。
当脱毛機の最大の特徴は、「蓄熱式脱毛方式で3種類のレーザーを同時照射できる」ということです。
レーザーそれぞれに得意・不得意とする毛質・肌質があります。
当脱毛機器は3種類のレーザーを同時照射することで、個々が持つ得意・不得意をすべて補えるという強みを持っています。
さらに蓄熱式脱毛方式を用いて施術を行うので、施術中は激しい痛みを感じることがありません。
ただし毛が抜け落ちるまで2~3週間の時間を要するため、「効果がない」と決めつけるのではなく、実感が出るまで待つ必要があります。
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毛質・肌質で見る医療レーザー脱毛の選び方
ここでは脱毛部位の毛質・肌質を基準に選ぶおすすめの脱毛機器をご紹介します。
剛毛・毛深い方におすすめ医療レーザー脱毛
両脇やVIOラインなどに生えているムダ毛が「剛毛」あるいは「毛深い」という方には、アレキサンドライトレーザー搭載の熱破壊式脱毛機器がおすすめです。
アレキサンドライトレーザー搭載の脱毛機であれば、メラニンを多く含む色濃い太い毛に反応し、しっかり毛根細胞と毛乳頭の発毛組織を破壊してくれます。
さらに熱破壊式は1~2週間で効果が見られます。
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施術中の痛みが弱いのがいいという方におすすめ医療レーザー脱毛
麻酔や冷却システムなどを利用して痛みを緩和できても、施術中に感じる痛みが苦手という方には、ダイオードレーザー搭載の蓄熱式脱毛機器がおすすめです。
蓄熱式は低出力のレーザーをじっくり照射してくれるので、施術中激しい痛みを伴うことがありません。
またダイオードレーザー搭載の蓄熱式であれば、日焼け肌の方や色黒い肌をした方でも脱毛できます。
肌が黒い・敏感肌の方におすすめ医療レーザー脱毛
脱毛部位の一部分が黒かったり、敏感肌の方、日焼け肌をした方には、ダイオードレーザー搭載の蓄熱式脱毛機器かヤグレーザー搭載の熱破壊式脱毛機器がおすすめです。
前者の場合は、肌のメラニンに反応を示す可能性を考慮しても、低出力のレーザーをじっくり照射してくれます。
さらにダイオードレーザーは「毛質・肌質を問わず使用できる」というバランス性能を有しています。
後者の場合、ヤグレーザーは皮下深部に生えているムダ毛のメラニンに反応します。
なので、皮膚表面のメラニン色素を毛のメラニンと誤認する心配がありません。
硬毛化・増毛化したムダ毛を処理したい方におすすめ医療レーザー脱毛
医療脱毛やサロン脱毛の影響で硬毛化や増毛化したムダ毛を処理したい方には、ヤグレーザー搭載の熱破壊式脱毛機器がおすすめです。
硬毛化の原因は、レーザーや光脱毛による熱の影響を受けた毛根が活性化して起きる状態です。
原因の毛根を破壊するためには、「皮下深部まで高出力のレーザーを届ける必要」があります。
その原因解決に最も適しているのが、ヤグレーザー搭載の熱破壊式脱毛機器です。
相性がいい医療レーザー脱毛を選んで美肌を手にしよう!
ここまで医療脱毛の施術に用いられている脱毛機器に備わったレーザーの種類と脱毛方式、その特徴などをご紹介してきました。
脱毛機器にはそれぞれで得意・不得意とする毛質・肌質があり、効果が実感できるまで時間がかかるものもあればそうでないものがあります。
医療脱毛を受けるときは、そのクリニックがどのような機器を導入しているのかを確認してから脱毛を始めてみましょう。
導入している脱毛機器と自分の毛質・肌質との相性は、テスト照射や脱毛お試しキャンペーンを利用することで確かめられます。
ぜひ相性がいい脱毛機と出会って、理想に近い美肌を手に入れましょう。