香水を使うと、自分の好きな香りをまとうことができ、お出かけ前に必ず使う人も少なくありません。
たしかに、いい香りがすると、思わず気分が上がってしまい、自然と楽しい気分になってしまうものです。
ですが、香水にも正しい付け方があり、間違った使い方をしてしまうと、印象を下げることに繋がってしまいます。
「知らない間に周囲から悪い噂をされていた」、そんな事態を避けるために、香水の付け方は、とても重要です。
そこで、この記事では、香水の付け方を種類や時間別に分類して、付ける前の準備からマナーまでを紹介します。
目次
香水を付ける前の注意点
①体を清潔にする
香水を付ける前に、体を清潔にする必要があり、朝や出かける前にシャワーやお風呂に入って、体の汚れを落としましょう。
そうでないと、香水と汗が混ざった臭いに変わってしまうので、香水のいい香りが台無しになってしまいます。
また、消臭スプレーなどの制汗剤を使う際は、香水をつける場所と違う部分につけることが大事です。
香水と他の香りが混ざってしまうと、香水本来の香りの魅力が弱くなってしまうため、できれば、無香料のデオドラント剤を使ってください。
②肌に直接つける
香水を付けるときは、直接肌に付ける必要があり、洋服にかけてしまうと、香水の成分でシミができてしまいます。
そもそも、香水の魅力は、付けた人の体温などによって時間の経過して、香りの変化が起こることです。
それに、香水をつけた服が、洗濯やクリーニングを頻繁にしないものだと、他の香水をつけた際に匂いが混ざってしまいます。
なので、なるべく香水は肌につけて、自分がイメージしている、香水本来の香りを身にまといましょう。
③香水を付けるのは会う前の30分~1時間前
香水は、付け始めから香りが変化するもので、人と会う直前につけてしまうと、香水の魅力が引き出されません。
なので、香水を付けて30分以上経つと、よい香りをまとった状態になれるので、待ち合わせ時間を逆算して香水を付けてください。
時間経過で変わる3段階の香り
以下に、時間経過で変化する香水の香りを、3段階に分けて紹介します。
トップノート
香水を付けて間もない香りを「トップノート」といい、比較的、香りがはっきりとわかる状態です。
しかし、香水にはアルコールが含まれており、トップノートの段階では、本来の香りと異なります。
トップノートの香りは10分程続き、だんだんと次の段階の香りに移るので、時間をおくと、香りの変化がわかるはずです。
ミドルノート
香水を付けて、約30分~1時間ほどたつと、「ミドルノート」という香りに変化し、 約3時間ほど効果が持続します。
このミドルノートは、香水のもつ魅力がもっとも引き出される時間で、別名ハートノートともいわれます。
ラストノート
最後の香りである「ラストノート」は香水の余韻で、付け始めから2~3時間後に残る香りことです。
このラストノートの香りは香料による変化だけでなく、香水を付けた人の体臭でも変わります。
香水の種類と付け方を紹介
香水の種類は、以下のように分類されるので、自分が香水をつける際に参考にしてください。
オーデコロン
持続時間 | 約1時間 |
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濃度 | 2~5% |
メリット | 手軽に使える |
オーデコロンは、香りがもっとも薄く、まとまった範囲に振りかける感覚で使います。
また、香りの持続時間も短いので、気分を変えたいときの使用に最適で、さらにお風呂上がりなどにもおススメです。
オーデコロンは香りがとびやすいので、素肌に振りかけるにつけ、長袖を着る場合は、手首からひじまでつけても問題ありません。
オードトワレ
持続時間 | 3~4時間 |
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濃度 | 5~10% |
メリット | ほのかに香る |
オードトワレは、香水を1~2滴ほどの量を伸ばすように使い、ほんのりした香りを楽しめます。
香水の初心者でも使いやすく、つけすぎないことを注意すれば、普段使いやオフィスで使えるでしょう。
持続性はあまりないですが、付けすぎてしまうと、きつい臭いになってしまうので注意が必要です。
香水を2~4プッシュくらいの感覚で肌につけ、香りをがなくなってきたら、4時間程経った後につけましょう。
オードパルファム
持続時間 | 5~7時間 |
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濃度 | 10~15% |
メリット | 香りが持続しやすく種類が豊富 |
オードパルファムは、1~3滴ほどの量を細く伸ばして使い、お手頃な価格なこともあり、人気の種類です。
オードパルファムよりも濃度の高い「パルファム」もあり、より強い印象を残したい場合は、後者を使いましょう。
こちらの種類は香りが強いので、1~3プッシュ程度で抑えておき、ほんのり香る程度に調節することが大事です。
体の部位の香水の付け方
実際に、体に香水を付ける時は、以下の説明を参考にしてください。
耳の後ろ・うなじ
香水をつける部位は、太い血管が通っている部位がよく、耳の後ろやうなじは最適といえます。
というのも、香水の成分はアルコールが含まれており、血管を通じて温度が高くなることで、揮発して香りやすくなるからです。
加えて、耳の後ろやうなじは直射日光を避けられることもあり、香水の香りを引き出せます。
香水を付ける際は、直接かけずに、まずは指先などに付けて、それから耳のうしろやうなじに付けるようにしましょう。
手首
手首に香水を付ける時は、左右両方の手首に1滴ずつつけると、香りがたちやすくなります。
その際に、右と左の手首をこすり合わせないことがポイントで、というのも、こすってしまうと、香水の香りが飛びやすくなってしまうからです。
香水のつけすぎには注意して、手首の血管の上に、少しだけ付ける感覚で使うのをおススメします。
腰
腰に香水をつける際は、 服を着ていない素肌の状態で、腰から30cmほど離した場所から香水をかけてください。
本来、腰は汗をかきにくい部位ということもあり、全身から香水が香るのを感じることができます。
ですので、食事の約束があるときも、さりげない香りをまとって、優雅な時間を楽しめでしょう。
腕・ひじの内側
実は、ひじの内側にも、耳のうしろやうなじと同じく血管が通っていて、さらに、腕は動かすことが多いので、香水の香りが漂いやすくもあります。
そして、注意点はしたいところは、日の光を浴びて、紫外線を直接当てないようにすることです。
というのも、香水をつけた状態で直射日光に当ってしまうと、色素沈着が起こって、シミの原因になってしまうからです。
腕やひじに香水を使う際は肌を守るため、なるべく日光を避けての使用を意識してください。
胸
胸の谷間は、香水の香りをより漂いやすいので、香水をつける部位としておススメです。
しかし、胸は温度が高くなりやすいので、香水を付ける際は、気温が低い時期に少量を付けてください。
ひざの裏・足首・ふとももの内側
ももの内側やひざの裏側は、体温が低いので香水を付けるのに適しており、また、足首は歩く際に、ほのかな香りを楽しめます。
香水は付け始めた時間が経つごとに、下から上へと香りが移動するので、控えめにつけると、ほどよい香りをまとうことができます。
その他の部位
その他の部位は、寒い季節であれば背中や腰の辺りに香水を付けると、動くたびに香りが漂うのでおススメです。
また、脚に付けることで、スカートが揺れると香水の香りがして、女性らしさを感じてもらえるでしょう。
注意点としては、敏感肌の方が香水を使う際は、事前にパッチテストを行ない、肌荒れなどが起こるかどうかの確認も必要になります。
とくに、敏感肌の人は、香水が原因で肌トラブルが起こることもあるので、香水を選びは自分の肌との相性が大切です。
香水を付けてはいけない場所
加えて、体に香水をつけて、悪影響が出る部分も紹介します。
脇
人間の体のなかでも、脇は汗をかきやすいですが、香水で匂いをごまかせると思ってはいけません。
もし、脇に香水を付けてしまうと、汗の臭いが香水の臭いと混ざってしまい、香水の香りを台無しにしてしまいます。
また、脇は敏感な部分なので、香水をつけることで、かぶれてしまうこともあると覚えておきましょう。
脇の匂いは、無香料の消臭剤や制汗剤を使用して抑え、香水は腕などにつけると、いい香りをまとうことができます。
足の裏
足の裏も脇と同様に、汗をかきやすいうえに、靴を履いて蒸れるため、臭いが発生しやくなりがちです。
もしも、足の裏や靴に香水をかけてしまうと、本来の香りを楽しむことができなくなってしまいます。
香水を足元につけたい場合は、足首につけることで、歩くたびに香水の香りを漂わせることができるでしょう。
香水の意外と知らないマナー!香水NGの4つの場所
そして、香水にもマナーがあり、TPOを考えて使うようにすると、配慮のできる印象を与えられます。
香水を使う際は、周囲の人のことを考えて、適切な使い方をして、楽しむことが大切です。
とくに、以下のような場所は、香水をつけていかないほうがよいので、ぜひ参考にしてください。
- 病院
- 仏事 お葬式・お通夜
- レストラン(とくに和食などに注意)
- 試験会場
香水の付け方で印象が変わる!TPOやマナーの配慮も大事
香水は、一振りするだけで、いい香りをまとうことができ、幸せな気分にしてくれます。
そして、香水の種類や、体の部位ごとに付け方を変えると、香水のもつ魅力を引き出せます。
そのためにも、香水を付け方を知っているかどうかは、自分の印象を左右するので、注意が必要です。
とくに、場所や状況などに配慮できると、香水を使う楽しみも増えてくるので、よい香りをまとって、お出かけしてみてください。